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バターの魅力とは?知っておきたいバターの種類と役割

バターの基本

バターの製造方法と主な栄養成分

バターは乳脂肪から作られる食品で、生乳を遠心分離機にかけてクリームと脱脂乳に分け、その後水洗いして余分な水分やバターミルクを取り除き、均一に練り上げる工程で製造されます。ビタミンA、D、Eなどの脂溶性ビタミンが豊富で、エネルギー源としての脂質も多く含まれています。ただし、飽和脂肪酸が多いため、摂取量には注意が必要です。

主な栄養成分(100g当たり):

  • エネルギー:745kcal
  • 脂質:81.0g
    • 飽和脂肪酸:51.4g
    • 一価不飽和脂肪酸:21.0g
    • 多価不飽和脂肪酸:3.0g
  • タンパク質:0.6g
  • ビタミンA:750㎍
  • ビタミンD:0.6㎍
  • ビタミンE:2.3mg
  • カルシウム:24mg
  • リン:24mg

バターとマーガリンの比較

バターは天然の乳脂肪から作られているため、自然な風味が豊かです。一方、マーガリンは植物油を基にして乳化剤や香料が加えられ、長期保存が可能で価格も手頃なため、日常的に使うにはとても便利です。マーガリンはコレステロールが少なく、健康を気にする人にとって魅力的だと言われていますが、最近ではさまざまな食材の良し悪しが議論される機会が多くあって、その中で市販の植物油に含まれるトランス脂肪酸が体内の環境を乱すという問題が指摘されています。高カロリーというイメージから避けられることもあるバターですが、トランス脂肪酸はほとんど含まれていません。また、植物油の中には「グレープシードオイル」など、トランス脂肪酸がゼロのものや、低減されたマーガリンも多く製造されています。

バターの種類と特徴とおすすめ料理

無塩バター

生クリームを塩を添加せずに作られています。塩の加減が自由にできるため、味のコントロールがしやすく、プロの現場でも料理やお菓子作りに広く使われているのが特徴です。

有塩バター

有塩バターは製造工程の過程で塩を添加して作られます。風味が豊かで、トーストなどに直接塗って美味しくいただけます。

発酵バター

発酵バターは、原料の生乳に乳酸菌を加えて発酵させる方法と、バターに乳酸菌を練り込んで発酵させる方法があります。独特な濃厚な香りと酸味が特徴です。非発酵バターに比べて風味が強いので、お菓子や特別な料理にコクを出すのに適しています。

高品質バターの選び方と保存方法

質の良いバターを見極めるポイント

高品質なバターを選ぶ際は、成分表示に注目しましょう。添加物が少なくシンプルな原材料リストが良いです(生クリーム、食塩のみが理想的)、そして、乳脂肪分が高いものが一般的に質の良いバターといわれています。また、地域の酪農家がこだわって作るクラフトバターも風味豊かでおすすめです。

バターの保存方法と長持ちさせるコツ

バターは冷蔵保存が基本ですが、冷凍保存することで長期保存が可能です。冷凍の保存期間は6〜9ヶ月で、使いやすい大きさに切り分けて冷凍し、使う際は、冷蔵庫内でゆっくり解凍してから使用すると、風味が保たれたまま調理に使えます。

お菓子作りにおけるバターの役割:状態別解説

固形バター

固形バターは、冷蔵庫から出してすぐの固い状態で使用します。クッキー生地やタルト生地のグルテンの形成を抑制して、サクサクとした食感を生み出したり、小さく刻んで粉と混ぜ込むことで、バターが生地の中で溶ける際に層ができ、軽やかでサクサクした仕上がりになります。使用の際は、バターが冷たい状態であることが重要です。

ポマード状バター

ポマード状バターは、室温に戻して柔らかくなったバターです。この状態のバターは、砂糖とクリーム状になるまで混ぜ合わせる「クリーミング法」で使われることが多く、空気を含ませることで生地がふんわりとした食感に仕上がります。力を入れなくても指が入るぐらいの柔らかさが理想で、夏は少し冷やし気味、冬は温め気味に調整してください。

溶かしバター

溶かしバターは、チョコレートケーキやブラウニー、パンケーキなど、しっとりとした仕上がりを求めるレシピで使用されます。湯せん、もしくはレンジで完全に液状になるまで溶かします。バターを溶かすことで生地に均一に混ざり、油分が全体に行き渡るため、食感が柔らかくしっとりとした仕上がりになります。溶かした後、他の材料と同じくらいの温度に冷まて、一度に全部入れずに、少しずつ加えて混ぜていくのがコツです。

焦がしバター(ブール・ノワゼット)

焦がしバターは、バターを加熱して風味を強めた状態です。ナッツは入っていませんが、香ばしい香りが特徴なのでノワゼット(ヘーゼルナッツ)と呼ばれます。マドレーヌやフィナンシェ、クッキーなどの焼き菓子に使用されることが多く、バターのコクと香りが一層引き立ちます。焦がしバターを使うことで、焦げ目のある外観を作り出したり、味に深みを加えることができます。
焦がしバターを作るときは、中火でバターを加熱して、泡立ってきたら弱火にします。焦げ色がついて香りがしてきたら火を止め、余熱で焦げすぎないように、すぐに別の容器に移して下さい。

手作りバターのレシピ

手づくりのフレッシュなバターを食べたことはありますか?
気軽に市販で買えるバターですが、出来立ての美味しさは感動します!簡単なのでぜひ一度挑戦してみて欲しいです。

材料

  • 生クリーム(脂肪分40~45%以上) 200ml
  • 塩(お好みで) 少々

作り方

  1. 室温に戻した生クリームを大きめのボウルに入れ、ハンドミキサーで数分間、泡立てます。最初はホイップクリーム状になりますが、さらに攪拌を続けると、バターの固形分と液体(バターミルク)に分離してきます。
  2. 分離が始まり固形物(バターの粒)が見えてきたら、ハンドミキサーを弱速にしてください。
  3. 完全に分離して粒から塊になったら、バターをガーゼなどで包み、しっかりと絞って余分な水分(バターミルク)を除きます。
  4. バターを冷水を張ったボウルで数回押し洗いします。(水が濁らなくなるまで2~3回繰り返す)
  5. 必要に応じて塩を加える場合、滑らかになるまで練り合わせます。
  6. 好みの形に整えて完成です。

無塩の場合は保存がきかないので、すぐに使い切るようにしましょう。バターの総量に対して2%ほどの塩分を入れると、冷蔵庫で一週間くらい保存可能です。


以上、バターに関する詳細な情報をお届けしました。さまざまな料理やお菓子作りにバターを上手に取り入れてみてください。バターの奥深い魅力をさらに探求し、豊かな食生活を楽しんでいただけたら嬉しいです。